■こぼれない鉢土の理由+イワヤツデ Mukdenia Rossii
YouTubeチャンネルのほうを更新しました。今回は小鉢での「持ち込み」と鉢内の変化について話しています。
それにちなんでこちらを。これはイワヤツデとかタンチョウソウと呼ばれる草です。直径2.5センチほどの極浅い皿鉢に入っていますが、植え替えずに8年以上が経ちます。なかなかクレイジーですよね。
2013年に展示会で飾った時の写真です。懐かしい。
長く持ち込まれた分、根茎がしっかり発達して鉢から溢れんばかりです。
放っておくと鉢の外に根を伸ばして逃げ出そうとするので「ダメ!」と言って時々切ります。
それでも水切れひとつせず元気で、年に1~2回の葉刈りが必要になるくらいです。
ただ、最近よく出回る花付きの良い性のものとは違うので、花はなかなか咲きません。
もともとは当時の会員さん宅の庭に生えていた塊を少しいただいて、それを芽挿ししたものです。もうその会員さんは亡くなってしまい、ご自宅の植物はすべてなくなったので、うちに来たものだけが命をつないでいることになります。
このように、盆栽には「持ち込みの古さ」という鑑賞のポイントがあるのですが、恐らくこの価値観は今後消えて行くことでしょう。