■自作朱泥木瓜鉢

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 昨日アップロードした動画のサムネに写るこの鉢は瑠璃釉で焼いた自作の木瓜鉢です。このブログをご覧いただいている方は既に気付かれているかも知れませんが、この形の鉢はうちに複数あります。また、他の形でも、同じ形の鉢が複数あります。これは石膏を使った型で成形して作っているからです。

 こちらの動画にあげたものはその朱泥バージョン。

 まず粘土で型の原形となる望みの鉢を削り出し成形して、それを使って石膏型を作るわけですね。石膏型は粘土を押し込んで形を鉢の形にした後分解して外せるように自分で設計します。これを作ると自分で成形できる形の鉢はその都度1から削り出すより早く成形が進められます。一時期私の鉢が販売にばかりまわってしまい自分で使うことができなくなっていた時にこれを独学で始めました。

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 といっても私の場合、足をはじめ部分的には普通に削り出しますし、鉢の内側・外側もそれなりに細工と仕上げをするので、石膏型を使うだけで雑多な量産鉢と扱われるのだとしたら正直心外です。

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 この木瓜にしてもそうです。石膏型から抜き出しただけでこんな姿になることはありません。型を外した後に、木瓜の窪みの部分や外縁の具合、細かい面取り、表面の磨き、すべては書きませんがいろいろな細工を詰め込んでいます。

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 さて、そんなことを唐突に書き始めた理由はみさきさんのこちらの記事。私も以前からこれはちょっと言いたかった。

 私のような無名の愛好家が作る「豆鉢」ですので偉そうなことを言っておこがましいですが、このサイズでここまで作り込む心意気を石膏型というだけで量産品の型にはめられるのは勘弁です。・・・石膏型だけに。てへ。🤭

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