■雪柳 Thunberg Spirea

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 雪柳といえばその名の通り、雪(snow)柳(willow)。春に、純白の花が柳のように枝垂れてたくさん咲く姿で認知されています。

 しかし、これは東京ローカルと言われてしまうかもしれませんが、私のまわりではもっと「枯れた」表現で用いられることも多い樹です。例えば冬の枯れ姿、極々細い軸(茎)の先にふくらんだいくつかの蕾。

 細い軸が描くラインに、その枝先に現れる自然さの魅力。これが私は大好きです。枝先は切られて止まるのでなく、伸び止まって欲しい、みたいな。

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 思い出の雪柳1(T屋さん)

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 思い出の雪柳2(K谷さん)

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 細い軸をどう楽しむかで方向性が変わってきますね。変に作為を出すとつまらなくなってしまいそうで怖かったり。そこがこの樹種の難しいところ。

 どんな雪柳を仕立てるかで性格を判断する「雪柳占い」があってもおかしくないかも。