■イブキジャコウソウ Japanese Thyme

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 イブキジャコウソウを見れば、ほとんどの方がこれを草だと思うでしょうが、一応、シソ科イブキジャコウソウ属の這性常緑小低木です。盆栽の世界でも草の扱いです。

 日本で唯一のタイムの仲間ということで、英語名は (Ibukiensis) Japanese Thymeとなるそうですが、検索にはそれほど引っ掛からないので、あまり一般的に認知されてはいないのでしょう。

 ジャコウソウの名前の通り葉などを触るととてもオリエンタルな良い匂いがします。盆栽樹種の中で私的にナンバー1の良い匂いと言えるかも知れません。これと争えるのはエゾ松の芽のあのフルーティーな匂いか。良い匂いというわけではないが、コブシの根は何故スパイシーな匂いがするんだろう。ニオイカエデは臭いカエデ。あー、植物の匂いっておもしろい。

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 生息は低地~高山の日当たりの良い岩場や草地ということで、岩から垂れる姿をイメージして植え付けてみました。

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 挿し木で簡単に発根するので、まずは素材を作り、それをちょうど良い鉢に植え付けて花を垂れさせれば、あっという間に世界が芳香と共に祝福されます。

 お試しください。