■エノキ Hackberry
榎を英語で何と言うか調べたら、Hackberryというそうだ。確かに時期になると街なかでも小さな榎の実がたくさん落ちるが、果実という感覚はない。
榎のタネは発芽率が高いのか、あるいは発芽後の成長が良いのか、街なかのいたるところで勝手に成長している。同じように勝手に成長する喬木としては椋木(ムクノキ)もそうだ。しかしどちらも都内では塀や金網フェンスあたりでくすぶった人生を送っていることが多い。
榎はしっかり仕立てようと枝作りに苦心しても、芽先がくるくると、あっち行ったりこっち行ったりで、ものわかり良く言うことを聞いてはくれない。でも、その特性を抑え込むべく針金で矯正し始めると、ずっと矯正が必要な盆栽になってしまう。
なので私はハサミだけ入れて、あとは好きに生きてもらっている。
私は十代の頃、自分のクセ毛が嫌で、そのクセを抑えよう抑えようとスタイリングしていたが、ある時たまたま1度だけカットしていただいた美容師さんにクセ毛を強調することを勧められ、その後世界が変わった。
こういうことって、けっこうあると思う。はいどうでも良い話。
前回に続き、弱らせてしまったので鉢を緩めますシリーズ「榎」。
2年前、2018年の姿。
こちらも枝枯れが増えて樹が悪くなる一方なので、しばらく深鉢に移して回復を待ちます。